ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(クエンティン・タランティーノ)★★★
2020/2/24 レンタル
映画好き、タランティーノ好きとしてこの映画は劇場で観て、アカデミー賞後改めてレンタルして観たのだけど。
劇場で観たときは確かにブラピの演技のうまさに驚いた。
レオナルド・ディカプリオがうまいのは知っていたけど、ブラピが、ハリウッドスターのブラピが、良い奴なのかサイコパスなのかよくわからない、端正なマスクだけどそれがまた薄気味悪い、はっきりしない中年男に見えるのがすごい!!!
と驚いたのだけど。
今回家のテレビで観たときはそこまで感じなかったわ。。。
二回目だからか。
そして映画館で観たときと同じところで寝てしまった(寝たんかいっ)。
というか映画館で観たとき以上に寝てしまったから、ブラピがあのヒッピーのたまり場牧場に行くことになったくだりがいつまでもわからない。
返すまでにそこだけ確認しよう。
タランティーノが大好きな時代の世界観なんだろう、ゆるくて適当で酒とたばことドラッグが蔓延しててノペーっとしてるから、眠い。寝ちゃう。
終盤のあの場面はさすがにしびれるけどね。ブラピの真似しちゃう。
あのネチャっと皿に落ちる犬のエサのシーンとかはさすがにタランティーノ映画の面白み。
ブラピの肉体美はサービスカット。でもあの年であの身体も、なんかズレてる感が出て怖い。
「パラサイト」観た後だと、やっぱりあっちがオスカーだな、という感想を持った二度目の鑑賞でした。
アド・アストラ(ジェームズ・グレイ)★★
2020/2/23 レンタル鑑賞
どうしたブラピ。
なんか契約上の問題で何本かは出演しなくてはいけなくて、しょうがなく出た映画なのか???
と思うほどなんかつまらなかった。すごい辛口だけどなんか陳腐な映画・・・
海王星まで自分探しの旅に行って帰ってきて、日常にある些細なことが本当の幸せだったんだと気づくという・・・。
ロード第何章までいくんだ、海王星までだったら。
父のことも想定内だしなあ。
トミー・リー・ジョーンズ、まーた宇宙に放りだされてたけど、「スペース・カウボーイ」以来、月から静かに地球を見守っている人なんだから。
もう宇宙に放りだされキャラなのか。
タイトルは「to the stars」(星に向かって)を意味するラテン語・・・ほーん、なんでラテン語にすんのさ。別にいいけど。
Usアス(ジョーダン・ピール)★★☆
2020/2/23 レンタル鑑賞
前作の「ゲット・アウト」が自分では考えつかないストーリーで、不気味でコミカルなスリラーで面白かったので(音楽もよかった)期待して観た「アス」。
しかし今回は私でも考え付くような(というかよくそういう世界のことを考えている)ストーリーで、ただただ襲われる怖さだけの展開。
前回の心理的にジワジワくる恐怖心はなかったし、観てて楽しくなかった。
「ゲット・アウト」は最後もオッケー――!!いいよ、そういう話好きだよ!という終わり方だったけど、こちらは、ほーん・・・なるほどね、そういうことね、という感じ。
って調べたらこの監督さんコメディアン、俳優として活動していて、「ゲット・アウト」が脚本・監督デビューだったのね。
いきなりアカデミー脚本賞受賞はすごい。
次回作に期待。
しかし「ストレンジャー・シングス」にしてもそうだけど、裏の世界は暗くて恐ろしくて不幸な世界という設定、古くないか?
どうして決めつけるのか。こっちが裏の世界かもしれないし。
そいういう話を考えるきっかけになった映画ではある。
【劇場】パラサイト 半地下の家族(ポン・ジュノ)★★★★☆
2020/2/12 劇場鑑賞
この映画のコピーを一言で作れと言われたら。。。
『そっ地下(ちか)!!』
(言われないから大丈夫です)
この映画のことを書くなら絶対にネタバレになります。
先に言うと面白いから観るべきです。
パンフレットは俳優のインタビュー無いし、監督のインタビューも深くないので、ネット情報で十分です。写真もそんな良くない。
ここからネタバレ開始。
パルムドールだしオスカー4冠だし、これの前に「ジョーカー」観たしで、何一つ見逃さないように全部観るぞーーーっと気合を入れて臨んだのだけど、前半かなりコミカルでトントン拍子、韓国ドラマを見る気楽さで入り込んで楽しんでしまっていた。
(前に席がないのも良かった。車椅子席の隣。下から見上げる感じの席だったからよけい半地下追体験。これから映画観るときはここを予約しよう)
脚本賞獲っただけあって、やっぱりストーリーがすごい。面白い。
自分は思いつかない。キレイにまとまっていて、ストーリーを頭から紙に書き出したい衝動に駆られる。書いてみようかな。
パルプフィクションも紙に書いたな。
期待していた韓国映画特有のジトジトの汚さ残酷さがギリギリ綺麗。
絶妙なアカデミー賞取れる汚さ。
半地下息子のチェ・ウシクこんなにうまいとは。
この子の軽やかさ、コミカルさがこの映画の悲惨さをだいぶ救ってる。
お屋敷主人イ・ソンギュン、嫌なやつ似合う。
悪意ない無神経な強者。
お屋敷の奥さま、安定の韓国整形女優顔。
乳首を時計回りに撫でるようにという、意外なこだわりがある奥さま。
この夫婦のエロシーンもギリギリ綺麗でどぎつくない。乳首を撫でるのはえげつなくない。
パク・チャヌク監督あたりならグチャグチャ音立てそうだ(あくまで想像)。
それはカンヌは獲れるけどオスカーは獲れない(あくまで想像)。
主人よりかなり年下の若い妻設定らしいが、いかんせん韓国整形顔のため若奥様に見えない。
ソン・ガンホ頑張って臭そうにしてた。確かに加齢臭ではないけど、何か独特なにおいがしそうな振る舞い風貌。この人の顔面と掠れ声はとんでもなく説得力がある。
声がセクシーだから危うくセクシーになりそうなところをおっさんの赤ら顔力でなんとか凌いでいた。
温厚な半地下父がキレる原因となった「臭い」。
臭いって悲しい。
滲み出てくるし自分では気づかない。
どんなに取り繕っても体に染みついた臭いは消せない。悲しい。
お屋敷のほうの地下オヤジ、半地下家族も妻(元家政婦)も誰も気にしなかったのに、お屋敷主人だけが超非常時にも拘らず鼻をつままないと近付けない吐きそうなほど我慢できない臭い、観客は初めて「そういや超臭いよな」と気づく。
貧民にはわからない富者には我慢できない臭い。
目に見えない悲しい階級制度…←なんか良い言い方ないかココ。
新旧家政婦の2人強すぎ。結局この2人が一番好き。
前の家政婦なんかすごい好き。
お屋敷地下のオヤジ、キモチワルすぎ。
もうちょっとヌメヌメしてたらアカデミーとれないほどの気持ち悪さ。
こいつが半地下息子を襲撃するシーン、首の紐がビーーーンってなるあたりから岩を抱え落とすまでのところ、
もっと残忍でべっちゃべちゃにできたろうけど、ギリギリのラインで納めていた。
そこにポン・ジュノのセンスを感じたのだった。
しかし、このお屋敷地下のキモオヤジ、オスカー受賞の写真見たら普通の俳優だった!びっくり。
そしてなんだかんだ、この映画にでてくる夫婦三組とも夫婦仲が良く、地下キモオヤジと旧家政婦夫婦が一番ロマンティックで愛し合っているのだ!!!
わからない点が2点。
1点目、半地下オヤジがサウナで奥様の手を握ったのはどういう意図?
息子が家庭教師初日にカマして娘の心を掴んだのに倣って?
2点目、半地下オヤジ(=運転手)がお屋敷主人に「奥様を愛してるんですね」的なことを言うといつも微妙な反応なのはナゼ?
息子の誕生日パーティーで二人してインディアンの格好して隠れてたとき、「奥様を愛しているのだから」と言った時と、ちょっと顔色変えて「これは仕事だからちゃんとやれよ」的なことを釘を刺したし。
運転手の分際でご主人様の心情にまで踏み込んでくるんじゃないよってことかな?
ストーリーに都合良すぎな点が所々あるにはあったが面白かった。
終わり方完璧。いつまでもこの映画の世界にいられる。ずっと考えていられる。
わからない点の確認も含めてまた観たい。
たぶん何回も観ると思う。
んが!!!!
痺れるカットはなかったのよね〜
羅生門は初っ端から痺れまくりだから。
ジョーカーは早く終わってほしかったけどパラサイトはずっと観ていたかった。
半地下と地下と屋敷の家族の攻防ずっと見てたかった。
両方観た後もずっと考えてしまう、見応えある映画。
すごく良い時間、魂が喜んだ。
モネ・ゲーム(マイケル・ホフマン)★★☆
2020/1/28 鑑賞
ちょっと!
愛するコリン・ファースを気軽に無駄遣いしないでほしいわっ!
これ観るの二回目なのに、ストーリー全然おぼえてなかった。
変な金持ち日本人が出てきてバカにされていた(けど実は…)のは憶えていたけど。
コリン・ファースとキャメロン・ディアスが大物すぎて、この映画の軽さになんかあわない。
そりゃあ世界のトップスターだからこなしてるさ、こなしてはいるさ軽くてトリッキーな映画をさ。
でも他の俳優だったらもっと良くなったんじゃないだろうか。
コリン・ファースが顔面怪我するのとか見たくないんだよね。
もっと「こいつなら鼻の骨折っても笑えるわー、大丈夫大丈夫、すぐ治るって!」って軽く観られる人がいい。
誰かなあ・・・思いつかない。思いついたらここに書こう。
アラン・リックマンはハマっていた。ハマり役すぎた。
っと思ったら犯罪コメディ『泥棒貴族』のリメイクだったのね。
若い頃のオードリー・ヘップバーンとユアン・マクレガーとかどうかね。
年代あわないけど。
違うか?
っと思ったら脚本ジョエル、イーサン・コーエン兄弟だって。
そりゃもっとこうすき間ついてくる俳優があってたろう。
ニュースの真相(ジェームズ・ヴァンダービルト)★★★
1/26 鑑賞(たぶん)
いつか書こうと思っている間に日々は過ぎ去り。。。
原作は、息子ブッシュが兵役でズルしてたよ~と暴露し、のちに潰されるニュース番組のプロデューサーの自伝。だから本当の話。
絶対ズルしてたよね。
でも確たる証拠が無くて(証拠と思っていたものが覆されていく)、ガンガンくわえられる政治的圧力。
ケイト・ブランシェットは気品でできている。
エレガンスの素が人間の皮を被っている、それがケイト・ブランシェット。
本物見たら光り輝いていそう。
仕立ての良いスーツや超高級ブランドものが最高に似合う。
人間として上質な感じがするから、真実を追求する意志の強い潔癖の女性の役があっている。
また出たなロバート・レッドフォード。
もう顔面がだいぶ崩壊している。まあうまいから安心して観られるんだけど。
絶対正義だし。
アメリカドラマ「グッド・ワイフ」「グッド・ファイト」の面々なら、汚い手を使ってもっとうまく真実を暴くんだけどな。
それはフィクションだからっ!
現実はこうなってしまう。
でも絶対ズルしてたし、とんだインチキ野郎ってことはよくわかった(というか見たまま)。
邦題がダサい。
原題は「TRUTH」、真実だって。
ニュースの真相っていうタイトルだからしばらく観なかったくらい。
完全なるチェックメイト(エドワード・ズウィック)★★★
2020/1/25 鑑賞
やはり観たらすぐに書かなきゃ忘れてしまう。
天才チェス・プレイヤーの実話。
天才棋士もやっぱり変わってる人多いけど(羽生さんとか藤井聡太くんとか)
この映画のボビー・フィッシャーは病的に神経質で頑固で偏屈で実際診察したら病名付いただろう人。
本人も大変だけど周りの人たちもっと大変。
現実世界で絶対関わりたくないタイプの人。でも天才だからしょうがない。
トビー・マグワイアの瞳のブルーがトパーズとかサファイアなどの冷えた宝石みたいで、
それが普通の人には見えないものを見ているような、なにを考えているのかわからない得体の知らなさを感じさせて、この変人な天才を見事に演じていた。
変な天才に見える。
カタルシスというの?あれを感じる事も出来るけども
実話だからまあモヤモヤは残る。
でも最後まで面白く観られた。
ライバルのソ連チャンピオンもかなり重度の精神病だったという・・・
国を背負って戦っているから病んでしまうのね。。。